同じ点に2つの違う向きや大きさの力が作用した場合、この2つの力を足し合わせることができますが、単純に足し合わせることはできません。(数学的な用語でいうと、力はベクトルで表されるためです。)2つの力を足し合わせたり(力の合成)、逆に1つの力を2つに分解する(力の分解)には、図1-1-4のように平行四辺形を使って求めることができます。力の合成の場合は、2つの力の先端からそれぞれの力の平行線を書き、その平行線の交点と力の始点を結んだ力が合成された力となります。力の分解はその逆となります。
また、直交座標系(横軸をx軸・縦軸をy軸)を用いて力を2つの方向(x方向、y方向)へ分解すると、それぞれの方向の力の成分は単純に足し引き計算をすることができます。
直交座標系の場合の力の合成は、三平方の定理によって求めることができます。一方、力の分解は、三角関数を用いて求めることができます。