<地震荷重の前に…「F=ma」について>
まず、地震荷重の説明をする前に基本的な事として、
力=質量×加速度
ということを頭に入れておいて欲しいです。
※これはニュートンの運動法則の第二法則である「運動の法則(運動方程式)」の
F=ma
からきています。質量 mの物体に、力F が加わると、力の向きに加速度aが生じるということです。
例えば、地震の加速度が重力加速度:Gの0.2倍(=0.2G)とすると、
地震力=0.2G×質量
=0.2×(質量×G)
=0.2×重さ
となります。
<「F=ma」と「Qi=Ci×Wi」の関係は…>
また、建築基準法で定められている地震荷重について下記の通りとなっています。
その階に作用する層せん断力Qiは
Qi=Ci×Wi
となります。ここで、標準せん断力係数Ci、その階が支える建物重量(その階以上の合計重量)Wiです。これらの用語については後述します。まずは下記の関係であるということをイメージしてください。
最初に解説した、力=質量×加速度(F=ma)とQi=Ci×Wiは同じ関係式です。標準せん断力係数Ciは加速度に相当する係数であることが分かると思います。