ここでは、層間変形角について触れていきます。
層間変形角とは、地震などの水平力に対して1層の間で生じる変形角のことです。
ここで、1層の高さとは、床スラブ天端から床スラブ天端までの高さとなります。
層間変形角は、1層の間で生じる変位差(=層間変位:δ)と、1層の高さ:hが関係し、下式で求めることができます。
層間変形角=δ/h
地震によって生じる層間変形角には、規定値が定められています。
一次設計においては、一般的に1/200以下となるように決められています。これは、建物の変形が大きすぎると、仕上げ材、外壁等の内外装材や設備機器等が損傷、脱落してしまうのを防ぐのを目的としています。
ただし、外装材等が変形に追従できることが確認できれば1/120までは緩和することができます。(実務においては緩和することはほとんど無いですが…)
また、層間変形角を小さくするには、
・地震力を小さくする。(重量を少なくする)
・柱や大梁などの主架構部材を大きくして、建物剛性を大きくする。
・階高を低くする。
の方法があります。