~とある若手構造設計者の徒然blog~

とある組織設計事務所に勤めています。8年目。日々勉強、日々精進ですが、これまで色々感じたこと学んだことなどを書いていきます。

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1-3 断面の応力と変形 1-3-1 応力と応力度

 ここでは、混乱しやすい応力と応力度の違いについて解説していきます。
 
 
 応力とは?
 

 応力とは、外力によって部材の内部に生じる力のことです。
 部材に力が作用すると部材には応力が発生します。応力の種類は、曲げモーメント・せん断力・軸力の3つとなります。単位は、NやkN(曲げモーメントはN・mやkN・m)となります。

 

 
 応力度とは?
 

 応力度とは、単位面積当たりに作用する応力のことです。
 例えば、部材に引張力が作用した場合、部材の断面には一様に応力が発生し、部材中の各点に生じる応力度は、その点の「応力」をその点の断面積で割ったものになります。言い換えると、応力とは、各点の断面積で発生する応力度を合わせたもの(応力=応力度×断面積)と考えることもできます。

 

 
 応力度はどのような時に使うのか
 

 応力と応力度の違いについては分かりましたが、なぜ応力度という応力を断面積で割った考え方が必要なのでしょうか。一言で言ってしまうと、その方が一般化しやすい(一般的に考えやすい)からです。

 構造計算の一次設計において、許容応力度計算を行います。許容応力度計算とは、外力(地震力や風荷重など)により部材に発生する応力が、部材の許容耐力を上回らないことを確認する計算です。その際に、部材に発生する応力と部材の許容耐力の比較を行っても良いのですが、鉄骨造のような等質等断面の場合では部材に発生する「応力度」と部材(材料)の「許容応力度」による比較を行うことが多いです。

 鉄骨造における代表的な材質として、SN400材とSN490材があります。それぞれの短期許容応力度は、SN400材は400N/m㎡、SN490材は490N/m㎡となります。この許容応力度は、法律や規格で定められている数値ですので、一般的に広く用いられています。そのため、設計者が普段から見慣れており、発生した応力度が許容応力度に対してどの程度なのかを把握しやすいのです。