近年、台風などの強風による被害がみられており、身近に感じる機会も多いですが、
建築基準法では、どのように決められているのかを述べていきます。
<風荷重の種類>
まず、風荷重は2種類の荷重があり、検討対象によって異なります。
・構造骨組用の風荷重:柱梁の構造骨組(構造フレーム)を検討する際の荷重
・屋根吹き材等の風荷重:屋根吹き材(瓦や折版等の屋根材)、外壁材(帳壁)、ガラスなどの外装材を検討する際の荷重
また、風荷重は、風圧力W(kN/㎡)として表現します。(単位面積当たりの力として表現します。これって床荷重の時と同じですね!!)
詳細についてこれから説明しますが、イメージとしては、
- 構造骨組用の風荷重→架構全体に均した荷重
- 屋根吹き材等の風荷重→局部的に大きな風荷重が作用するので、構造骨組用の風荷重よりも大きな風荷重
と思って頂ければと思います。
<構造骨組用の風荷重の求め方>
構造骨組用の風圧力W(kN/㎡)は下式によって求めます。
W=速度圧q × 風力係数Cf
簡単に言ってしまうと、速度圧qと風力係数Cfを掛けたのが風圧力Wとなります。
(※風圧力と速度圧がよくごっちゃになるので注意してください!!)
また、速度圧qは下式によって求めます。(令第87条)
q=0.6×E×V02
E=Er2×Gf
ここで、Eは建物の高さや建物周囲の状況(ガスト影響係数Gf)による影響を表した係数、V0は基準風速を表します。
また、Eを求める際に出てくる、Erは平均風速の高さ方向を表す係数、Gfはガスト影響係数です。
<屋根吹き材等風荷重の求め方>
屋根吹き材等風圧力W(kN/㎡)は下式によって求めます。(告示 平建告第1458号)
W=
×
f
ここで、
は平均速度圧、
fはピーク風力係数を示します。
また、平均速度圧
は、下式となります。
ここで、Erは平均風速の高さ方向を表す係数、V0は基準風速を表します。
色々記号が出てきて混乱し始めるかもしれませんが、
解説しております!!